「なんでも、ない…」
「そうか。」
廉は優しく微笑むと、あたしの腰を掴み、中に自身を埋めてきた。
「あ……や、んっ…」
ギシッとベッドが軋み、あたしは顔を歪ませる。
緩く揺さぶられる体に、頭が真っ白になりそう……。
あたしは必死で廉にしがみ付いていた。
「樹里っ……」
「れ、んっ……!」
やがて激しくなる律動に限界が来る。
あたし達は……一緒に果てた。
「――樹里、体…平気か?」
「え、う…うん。平気……」
行為が終わった後。
あたしは裸のままシーツにくるまり、ベッドの上に横たわっていた。
隣には同じく裸のまま、上半身を起こした廉の姿。

