†危険な男†〜甘く苦い恋心〜


「おい――…うぉぉっ!!?」




バキッ!と鈍い音がする。




廉は勢い良く犯人の手を蹴り上げた。




ガシャンッ!と音がして、ライフルが床に落ちる。




廉は素早く犯人を殴り倒し、床に捩じ伏せた。




そして無線に向かって話し出す。




「こちらSAT1、雨宮。2階踊り場にて犯人1人目確保」




廉は犯人の腕を背中でまとめ、固定するとあたしを見た。




「樹里、回りに奴等はいるか?」





「ううん、いないよ。」




「そうか。じゃあ、あと2人を制圧しに行くぞ」




「了解。」




あたしは銃を構え直した。