*** 朝起きて隣に寝ている筈の雪華がいなくて焦った 一瞬、夢だったのだろうかと錯覚した 夢なら、俺はなんて愚かだろうかと… だがすぐに夢な訳がない、と言う結末に至った 「あんなリアルな夢、あってたまるかよ」 俺は、失恋したと泣き叫ぶ雪華を見て 我を忘れて嫉妬したんだ …我を、忘れて? 「っ、」 ――雪華は昨日、なんて言った? 『ゆきと、』 『すきだよ、大好き』