Luck TesT

「ここ、どこだろ…」

見たことのない場所。
いや、見覚えはものすごくあるけれど、自分の知らない場所だということは分かった。

「学校…だよね、ここ」

黒板に机に椅子に教卓。
だけど、自分の知っている教室の作りとは違っているし、何よりあたりが埃やチリまみれになっていた。

「何があったんだっけ…」

確か、公園にいた。
それは覚えている。
公園を抜けようとして、それで…


うーん、と唸っていると、どこかで小さく、パンッと乾いた音がした。

「何…?」

耳を澄ましてみる。
だが、何も聞こえてこない。

「気の…せ、い?」

不安でもしかしたら、幻聴が聞こえているだけかもしれない。
そう思ったときだった。