Luck TesT

「す、すみません」

苦笑いしながら周囲に謝る葵。

「携帯、さっきのお店に置いてきちゃった」

「なっ!?」

「ごめん!」

布施と連絡を取る唯一の手段だったのに。
まずいことになったと、葵と結斗は頭を抱えた。

と、ふと、葵がひそひそと声をかける。

「ねぇ…あそこ。トイレあるじゃん?」

「ん?あぁ…」

ちょうど店の中央部分、喫煙コーナーと禁煙コーナーを分けるように、その間に化粧室が設置されていた。

「トイレ…行くふりしてさ、あっちの喫煙コーナー、見れないかな」

葵の言葉に、結斗うなった。

「いい考えだと思うけど…あそこ、ちょうど死角になってるっぽいからな。何か仕掛けられたら、まずくないか?」

「一瞬なら、大丈夫じゃないかな?私、ちょっと行ってくる!」

言うや否や、葵は立ち上がり、トイレへと向かった。