Luck TesT

「ごっめん!遅くなって!」

朱美が笑いながら言う。

「大丈夫、私が早く来すぎただけだから」

時間も待ち合わせ時間に丁度なったところだった。

「でもなんで結斗までいんの?」

ジトッとした目で結斗を見る。

「ほら、なにかと物騒じゃん?」

結斗が言う。

「朱美と葵だけじゃ心配だったから」

真也が言うと、朱美は目を潤ませながら、真也に抱きついた。

「お前だけなら心配いらねーんだけどな」

ククッと笑う結斗の足を、思い切り踏んづけてやった。

「いって!おま、何すんだよ!?」

思わずその場に屈みこむ結斗を無視して、私は立ち上がり、トレーを片付けに行った。