さくらシンドローム


「あの…羽川くん?」

凜太郎が声をかけると、瑞樹は目を見開き、それからばつ悪そうに笑う。

「凜ちゃん…」

「あ、生徒会長の。」

「え、」

女の人が凜太郎を見てそう言った。

「じゃあね、なるちゃん。」

「ちょっと瑞樹!」

「凜ちゃん、また学校で。」

「え、」

瑞樹は凜太郎と女性をその場に置いて帰ってしまった。