さくらシンドローム



そうこうして迎えた体育祭当日。

「行くぞおらぁ!」

別に優勝は狙ってない。学年ごとの横割チームって時点で、3年生の優勝は約束されたも同じだ。1年や2年が下剋上だと盛り上がったところで、3年生が優勝するに違いないのだ。

俺の中で今日のメインはクラス対抗リレーだ。それまで力を温存しておく。

「ゆきー!」

保護者席からぶんぶんこっちに手を振ってくる父さんと母さん。

「恥ずかしいから!やめろや!」

「照れんなって。」

「照れてねえ!」

百助はしほちゃんと来ている。リア充しね。