地獄鬼はそう言い残すと炎に身を包み消えて行った

それを燐は見送り、気配がなくなるのを確認すると珈衣のほうを向いた

すると次の瞬間限界に迫っていた結界は弾け飛び、それを張っていた珈衣の体が傾いた

それを慌てて燐が受け止めた

その近くには杏と呼ばれていた猫又の妖怪が鎮座していた

燐は珈衣に優しく声をかけ、杏に命じた






「珈衣・・・・・よう頑張ったな。・・・・杏やったか?珈衣のことは俺に任せろ。お前は下がるといい。」






心配そうに主を見ていた杏にそう一言告げた






「わかりました。珈衣様をよろしくお願いします。」






杏は礼儀正しくそう言いどこかへ姿を消した

それを確認し気を失った珈衣を抱き上げると自分の式神である狼騎と明華に命じた







「狼騎、明華、お前等も下がってええで。さて、帰るか。琉唯(ルイ)あと処理頼むで。」


[御意]




二匹のほかに琉唯というものに後処理を頼むと燐は歩き出した