「───ん、はーい。じゃあね…」 「どうだった?」 「ひなん家泊まるっていったからOKもらえたよ…」 「本当に…嫌じゃない?」 「嫌じゃない!」 不安は…あるけど。 その思いを手に込めて、握る力を強くした。 「ここ。俺ん家だから。今日…両親いないから」 「うん…」 明るいライトがぱぁって光って、玄関に立て掛けてた“welcome”の文字がはっきり見えた。