気にしてないよ。



気にしてる、なんて言ったら結斗に迷惑かけるから。

「そっか。あー、寒!!もう冬だよね…」



「私…冬、好き」



去年は、冬は毎日結斗が図書室に来てたから。



「俺も好き。冬はどこもイルミ綺麗だよね」


「そうだね」


君と出会ってから二回目の冬。



君のおかげで温かい冬を過ごせる…かな。



「あ、あれだよ。私の家」


真っ赤な屋根にクリーム色の壁。



「うん、わかった。じゃ、俺行く。また明日な」


「うん、また明日―――」



え………


「明日、ね」



ズルい。

いたずらした子供のような笑顔で、何もなかったようにするなんて。



びっくりして目を閉じれなかったんだから…!!



初めてのキス。

唇と唇があたるだけのキス。



こんなに、嬉しくてびっくりして、明日から生活できるか心配ですよ…