「苺花の家ってどこら辺?」

「えーと、――」



さりげなく話してくれて、私を笑わせてくれて。



こんなたのしい下校は…初めてかも。




大きな通りにでた時。


……いつのまにか車道側に結斗くんがいて。



「あ…」


「危ないっしょ?突っ込んでくる車があるかもしれないし」


「ありがとう」


あ…。

結斗くんの耳が、真っ赤。

照れてる?

かわいー…



「結斗くん?」


「や、ちょ、今だけこっち見ないで…お願い」



やっぱ照れてる…




今だったら、言える気がする。



「……………結斗」


「えっ…今、名前…」



「……呼んでみました…」


すいませーん、顔から湯気でてるので水かけてください…!



「苺花も照れてるし」


「知ってる…だって、男子を呼び捨てにしたの…初めてだもん…」


「マジ?……なんかごめん、俺、一人…」


「あ、いいよ、花音ちゃんでしょ?幼馴染みなんだもん、別に…」