昼休みは図書室へ 【完】

「入学式の時から、橘が好き。何回でも言うよ。
橘が、好き」



頭の中は混乱してるのに、心の中では整理されたのか、涙が下に落ちていく。






「付き合ってください」





「………は…」




ダメ。
今、私は、坂下くんと付き合ってるんだから……



今好きなのは、坂下くんだもん…松村くんじゃないもん…



その時、気持ちが坂下くんに読まれたみたいに、図書室の中に坂下くんがはいってきた。



「橘…ごめん!俺、花音が好きになったから別れよ!今までありがとっ」


にっこり笑って花音ちゃんの肩に腕を回す坂下くん。


……私のため、だよね…


ありがとう。坂下くん。





「私も、入学式の時から、松村くんが好き」





「「「おめでとー!!二人とも」」」




いつのまにか皆が私達の近くにいて。


拍手してくれていた。




「俺からの…お祝い?っていうの?
昨日から花音やひなに頼んで、これを企画したんだよねっ」



「そうなんだよ、苺花ちゃん。『結斗が橘と付き合うの、認めて!!』って…」


「ばっ!言うなっつったじゃん!!」



「え…私聞いてないんだけどなぁ…」