ばっと顔を上げて、辺りを確認したけど、姿は見えなかった。



確かに聞こえた…!

絶対…聞こえたんだ……



……あーあ、皆、今超楽しんでるんだろーな…。



この図書室から、離れたくない。




だって、結斗が本当に隣に居てくれてる気がするから。



………そんなことを思ってても、結斗は、来ないの…?



突然、フワッと風が吹いて、卒業証書が入った筒がコロコロと転がった。