「ありがとっ!!」 「じゃあねー」 今は中を見ないことにした。 見ちゃったら、泣いちゃう気がしたから。 「苺花、俺もクラス戻るわ。じゃ、後でな」 「うん」 手紙を、大事にバッグの中にしまった。 「苺花!!卒業生そろそろ入場だって」 「…………わかった」 いよいよだ。 一歩一歩、確実に歩いた。