「いいよ、今度、会ったらね」 …あぁ、もう、松村くんは私を嬉しくしてくれる天才だよ。 「あり…がとっ!」 「うん。じゃあ」 軽く手を降って、松村くんは行ってしまった。 ……また、話せる。 …また、会える。 私は、ちょっとだけ、夏を好きになれた気がした。 「で?どうだった?」 「わっ!!びっくりした―」 いきなり現れたひなに、今までの出来事を話した。 「良かったじゃん!!一歩前進だね!」