話せることが嬉しすぎて、頭の中が真っ白だった。



「アンタさ、勉強熱心だよね。俺、夏になると寝ちゃって、本読めないんだ」


「だ、だから最近、図書室に来なかったの?」



「え…?」

しまった…!!これじゃあ私がいつも見てたこと、バレるじゃん…


「あ――、うん。もう少し夏が過ぎたらまた図書室に行くんだけど」


「そうなの?……じ…じゃあ、私に、おすすめの本を、教えて!!」


…さすがに、図々しいかな?
“また話しよう”って言ってるのと変わんないじゃんか。


その私の不安をもみ消した松村くんの言った言葉。