「佑久(タスク)ドンマイ」 机と椅子を抱え移動させていると、友人の翔梧(ショウゴ)がニヤニヤと笑ながら近付いてきた。 「ドンマイじゃねーよ。人事だと思ってひどいな」 「ほぉ。一学期の初っ端から半ばまで、あいつの隣が誰だったのか、忘れたんじゃないだろうなぁ」 翔梧は左手で俺の頭をわしづかみにする。 「あいたたたた。わ、悪い悪い。忘れてなんかない」 本当は忘れてたけど。