「おいおい、嘘だろ」

 箱から取り出した紙切れを見つめ、ア然とした。一番見たくない紙切れが今俺の手の中にある。

「先生っ、このくじ引きのやり直しを求める」

「却下だ」

 俺は今、学校の席順を決めている。

 誰にでもなりたい席、なりたくない席が、少なからずあるだろう。俺はその「絶対になりたくない席」に何分の一の確率に当たった。

「・・・はぁ」

 先生に異議を却下された俺はただただ絶句した。