――…親戚の好で遺産とか
少しもらえたりしないかな。

そんな事を頭の中で考え、
じゅるりとでかかって
いた涎をすする

「ちょっと瑠衣聞いてんの?
…あーもう、
7時から歓迎会なのに…」
遥はもう既に6時半を
回っている腕時計を
見ながら頭を抱える

遥と瑠衣は明日から
同じ高校同じクラスになる。
瑠衣が上京するのを迷って
た時に背中を押してくれ
たのが中学生の頃東京に
引っ越していった東遥
その人だった

幼稚園小学校と
一緒だった2人は
昔からとても仲が良かった