ニコッと笑って 今度は近づいてくる女の子。 「……っ」 俺、どう反応すればいい?! ――――そう思ったが 考える必要はなかったんだ。 ――――スッ。 「理沙ぁー」 「もーっ!実緒遅いッ」 彼女は呆気なく 俺を通りすぎていった。 あれは俺へ向けた笑顔ではなく友達に向けた笑顔だった。 なんか……自惚れてたみたいで すっげぇ恥ずかしい/// 俺は通り過ぎた女の子を 振り返って見た。 やっぱり俺の存在に 気づきもしない…………