「入学式で見て一目惚れしました! あの……付き合って下さい」 「ごめんな? 余裕で無理だから」 ――――…一目惚れなんて、 大嫌いだ。 俺のストレートすぎる振り方で 相手は泣きながら走って どこかへ消えた。 その瞬間、バシッと 頭に強烈な痛みを感じた。 「アンタ、あんな振り方 サイテーよ!!?」 「……紗歩かよ」 紗歩は幼なじみ。 だから俺の性格なら知り尽くしている。 「一目惚れが嫌なのは知ってるけど言い方があるでしょ」