好きな人

それから一週間後、やっとかほが学校に来た。

…今日こそ謝ろう。

「お~い、かほ!おはよ…」

ドサッ

…え?

かほが倒れた。

「先生!!!かほさんが倒れました!!」

クラスの女子が叫んだ。
俺は何もできなかった。


休み時間、俺は急いで保健室に向かった。

「先生っ!かほ…高城かほは…!?」

「シーッ!高城さんならまだ寝てるわ。静かにして!」

「あ…すいません…。」

俺はここが保健室だってことを忘れて叫んでしまっていた。

「えっと、それで高城さんは…」

「ああ、軽い貧血よ。寝たらきっと治るわ。高城さん今家計が苦しくてね…たくさんアルバイトをしているらしいのよ。」

「え…!?」

「知らないの…?」

「あの、詳しく教えていただけませんか?」

「勝手に話していいのかしら…。誰にも言わないのよ?…」

先生はいろいろなことを教えてくれた。
かほが幼いときに両親が事故で亡くなっていること。今は祖父母の家で暮らしていること。つい1週間前に祖父が倒れて、その療育費を稼ぐためにアルバイトをしていること。

俺は何も知らなかった。
まだ高校生なのに、こんなにも抱え込んでいたなんて…