くれいじーらぶ◆ヴァンパイア少女に詰め寄る貧血少年




「薄々勘づいてはいたけれど、こんな穢らわしい人間達と仲良くしては駄目じゃないか、紅愛」



紫杏がツカツカと教会の床を歩きこちらへ手を伸ばす。


気分が悪いと言ってるけれど、抵抗なんて何もなさそう。




「嫌よ。帰らない!あたし紗衣くんとずっと一緒にいるの!」


離されないように紗衣くんにしがみつく。
紗衣くんもあたしをしっかりと包んでくれた。



「駄々を捏ねてないで、紅愛。両親を心配させたいのか?」


「さ、紗衣くんは吸血鬼になってくれるって言ってるんだもの。仲間になってくれるんだからお父様もきっと認めてくれるわ」


「そうそう、結局、お前が俺を気に入らないんでしょ?保険医」



紗衣くんがボソッと言った一言に紫杏は激昂した。



「ああ、気に入らないね!君達の血筋も気に入らないし、君自信も大っ嫌いだ。紅愛も寂しいからってこんな人間を仲間にしなくても、僕がずっとそばにいるじゃないか」