くれいじーらぶ◆ヴァンパイア少女に詰め寄る貧血少年




「君も何でこんな男に相談しようなんて馬鹿な事を考えたの」



紗依くんは呆れた瞳であたしを見た。



(だって知りたかったんだもの……)


「紗依くんの好きな食べ物……、聞いて、お弁当に入れようかと思って……」


「紅愛……えっと嬉しいんだけど、俺に聞けばいいのに」


紗依くんが本当に嬉しそうにあたしの手を握る。


「だって、内緒で作ってびっくりさせたかったのよ」

(ばれちゃった)


ふふと照れかくしに笑って紗依くんを見る。



「紗依の好きな食べ物ねぇー……あれだ。椎茸!」


ゴッ

「お前は話にナチュラルに入ってくるな。しかも、間違ってるし」


2度目の蹴りが飛ぶ。