「……よかった!」 紗依くんは極上の笑みを見せた。 (なんだかかわいい) 「もう今日のように君の行動にやきもきさせられるのはごめんなんだ」 紗依くんは手をとったままあたしの横に移動してきた。 (なんだかかわいい) 「いつも保険医に邪魔されてキス止まりだし」 紗依くんがあたしをゆっくり椅子の上で押し倒す。 (なんだか……か、) 「先に血を吸う?いらない?じゃ、もらうね。……君の全てを」 紗依くんはにっこり微笑んだけど、 (か……、かわいくない〜〜!)