☆お姫様と王子様☆-幼なじみは甘くジレッタイ-

「そうやって恐れてるから…怖がってるから…麗も伯人、お前も壊れるんだよ。」

壊れる。壊れる。壊れる。

そうだよ。

たしかにそうだ。

ぼくが《金狼》になったのも《女遊び》を始めたのも全部全部僕が壊れてしまったから。

椎君は気付いていたの?

そんなに僕に

「気付いてたの?」

「ふ。当たり前だ。何年一緒にいると思ってるんだ。」

そっか。だよね。

生まれた時から一緒だったんだ。

僕達は生まれた時からずっと一緒だったんだ。

「椎君。ありがとう。」

気付いてくれて。

ありがとう。

「あ~。伯人俺は今からお前のせいで倉庫に行くから麗の側に居てくれ。」

「はは。ごめんね。迷惑かけて。」

「ホントだ。とんだ幼なじみ持ったぜ。」

そう言いながらドアの方に歩いて行く椎君。