「和水チーフってすごくいいひとだよね。 俺もあんなひとみたいになりたいんだ。」 突然、 彼が話し始めた。 アタシは黙って書類を見つめる。 …指が震えそうになる。 「以前、 プライベートで家に呼ばれて遊びに行ったことがあるんだけど…」 アタシはその言葉を聞いた途端、 動揺を隠せなくなる。 気づかれては… いけない。 「仕事ができるひとっていうのは家庭もとても大切にするんだなと思って…」 止めて。 なにも聞きたくない。