なにもない。

ううん。

ありすぎて。


そう、彼が。

宮垣くんが。


…なんてこんなときに及んでもこうしてひとのせいにするなんて。

どうかしてる、アタシ。



「あの…、相手企業さんは?
アタシのせいで…」




「とんでもない苦情だよ」

聞こえた和水チーフではないその声のほうに視線を向けると。


「宮垣くん…」


和水チーフとアタシの間に宮垣くんが入りにやっと笑いそう答える。