赤いルージュを塗るとそれだけで血色が戻るようで疲れて見えていた顔がぱっと明るくなる。 …この赤は。 オトナの彼に少しでも近づきたくて選んだ赤。 鏡に映った唇をじっと見つめる。 「どしたんですか…?」 「あー、なんでもない。 今日も疲れたからちょっとぼやっとして…」 アタシの言葉に彼女はくすくすと笑う。 「あ、そうだ。 薬師さんっていつ大阪でしたっけ?」 「来週の木曜だけど?」