そして
ちらっとアタシのほうを見た。

一瞬、
アタシの表情が歪んだのを確かめるとまた和水チーフのほうへ向き直る。

「奥さんが美人なひとだから。
絵に描いたような家族ですね」


和水チーフは照れくさそうに笑う。

そんな姿を見せられ、
アタシは胸の奥が痛む。

また、
抉られるような。


絶対にこのひと、
気づいてる。

アタシが和水チーフのことを想っていること。