「あのさ! 淳一、ちょっと話があるんだけどっ!」 ゼン相手に遊んでやっていたら、カクテルドレス姿の藍莉がすぐ隣に来ていたことに気がつかなかった。 「ああ? まだいたのかよ。話って、何?」 藍莉は俯いた。黒い髪は緩く巻いて、簡単にまとめてある。その毛先を弄りながら、珍しくボソボソと話す。 「すぐ終わるから、二人で話そ?」 ゼンと目が合った。「行ってこい」と顎で合図された。 まだ、和洋折衷料理に箸すらつけてねーよ俺。 「わかった。少しだぞ?」