「あの…先生」

「駄目。駄目だよ!絶対嫌だ!」


俺が、お断りの言葉を述べようとしたら、俺じゃない声が、それを遮った

声がしたほうに、担任と同時に振り向くとそこには…


「壱子」
「横田?」


教室で待っているはずの壱子がいた


「双葉くんに、勉強教わっていいのは、私だけの特権なんです!だから、先生!他の人を当たって下さい」


そう、壱子が担任に勢いよく告げる

だから、俺はそれに続く


「…だ、そうなので。俺以外の人を当たって下さい。じゃ、先生さようなら」


そう言いながら頭をペコリと下げ、先生に言い返される前に、俺達は職員室を出た