「接触するのは、なるべくさっきの奴らと俺、これから紹介する奴らだけにしろ」 多分、土方さんは彼らに私の過去を話したのだろう。 勝手に話されたというのに、不思議と怒りが込み上げて来ない。 「よし、これで良いだろう」 話をしているうちに、手の治療は終わっていた。 「ありがとうございます」 礼を言うと、彼はすっと立ち上がり、こちらを向いた。 「ついて来い」 彼は私の返答も待たず、部屋を出て行ってしまった。