記憶の桜 -栄枯幻世-



どどどどどどっ!!!!!!!!!!



廊下から物凄い足音がした。



また五月蝿いのが来たな…。



「花散り鬼は何処だ!?」



障子が開くと同時に、小柄な青年が叫んだ。



彼の後ろにも男が2人、立っていた。



ほら、やっぱり…。



「うるせぇぞ、平助!」



土方さんが小柄な青年を叱るが、当の本人は聞く耳を持たない。



「すまねぇな、土方さん。平助の奴が行くって聞かなくてな」



中くらいの身長の人が土方さんに詫びをいれるが、青年と同様に彼も目をきょろきょろさせている。



「んで、花散り鬼は何処にいるんだ?」



高めの身長の男が室内を見渡しながら、質問した。



「いるじゃないですか、目の前に」



沖田さんは飄々としながら、彼の問いに答える。