記憶の桜 -栄枯幻世-



「平助――――――!!!!」




新八は平助に駆け寄り、怪我の具合を見る。




俺が見る限り、平助の傷は致命傷だ。




「おい、新八!平助を屯所に連れて行くぞ!!」




俺は平助を新八の背中に乗せると、屯所まで走った。




「死ぬんじゃねぇぞ、平助!」




涼に会うんだろ!




お前があの時、出て行く事を後から伝えてくれって言ったのは、涼を見ると、気持ちが揺らぐと思ったからだろ!




涼が好きだから、そうしたんじゃねぇのか!?




俺達が絶対あいつに会わせてやるから、それまで死ぬんじゃねぇぞ、平助っ!