記憶の桜 -栄枯幻世-



「俺もいじる奴がいなくて、つまんねぇんだよな」




おいおい、新八…。




平助がいない時、涼を散々いじって土方さんに叱られたじゃねぇかよ…。




まあ、これが新八なりの思いやりか…。




「ってな訳だ。だから、帰って来い。平助」




「左之さん…、新ぱっつぁん…、オレ…っ!?」




平助の身体がぐらりと揺らぎ、前のめりに倒れた。




平助が倒れた後ろには、新選組の隊士が立っていた。