記憶の桜 -栄枯幻世-

【原田】


俺は伊東を始末した後、油小路の細い路地に身を隠していた。




「本当に平助は来るんだろうな」




隣にいる新八が小声で話しかけて来た。




「来るだろ…。あいつは正義感だけは強いからな」




そう話しているうちに、御陵衛士の奴らが伊東の骸を引き取りに来た。




そこには平助の姿もあった。




俺達は同時に飛び出した。




御陵衛士の奴らは隊士を任せ、俺と新八は平助の所に行く。