記憶の桜 -栄枯幻世-

【土方】


天王山へ向かった俺達は、そこで既に果てた長州の奴らの骸を目にした。




新八に隊を頼み、俺は涼の所に向かった。




橋の辺りは血の匂いがした。




川辺に下りてみると、此処にも大量の長州の奴らの骸があった。




「涼の奴、派手にやりやがって…」




しかし、肝心の涼の姿が見えない。




辺りを見渡して見ると、川の中の浅瀬で立ち尽くす涼の姿を見つけた。




手には血濡れた刀が握られており、もう一方の手には鬼の面を持っていた。