記憶の桜 -栄枯幻世-



私は彼らと反対方向に歩き出す。




川辺に下りると、長州の奴らが身を休めていた。




「何だ、てめぇは!?」




長州の奴らは私の姿に気付いたが、薄暗い橋の下にいるせいか、よく見えていないらしい。




すると、太陽が橋の下に光を射した。




「て、てめぇは花散り鬼!何故、此処に…!?」




長州の奴らの顔が一気に青ざめた。




「何故…?理由はただ1つ。あんたらを殺す為だよ」




そう言って、私は腰に差していた刀を引き抜いた。