記憶の桜 -栄枯幻世-



「土方さん、私が奴らを…」




「涼、何を…っ!?」




「何って、『花散り鬼』のやるべき事はただ1つですよ。『長州の人間』を殺す事」




私は袂から鬼の面を取り出し、顔につけた。




この面をつけたのは、約1年振りだ。




「早く行かないと、天王山の長州の奴らが腹を斬ってしまいますよ?」




「土方さん、此処は涼ちゃんに任せて、天王山に向かおうぜ」



「ああ…」




永倉さんに促され、土方さんは隊を率いて天王山へ走って行った。