記憶の桜 -栄枯幻世-



土方さんも近藤さんには逆らえないようだ。




「葛葉君、この羽織を着て行きなさい」




山南さんに差し出されたのは、新選組の証である浅葱色の羽織だった。




「遅くなりましたが、これは貴女の物です」




「ありがとうございます、山南さん」




私は羽織を受け取り、羽織った。




こうして、私は彼らと一緒に出陣した。