記憶の桜 -栄枯幻世-



「熱いですねぇ、お2人さん」



「そ、総司!目が覚めたのか!?」




「ええ。土方さんが涼ちゃんを抱き寄せるあたりから」




沖田さんはまだ顔色が悪いものの、土方さんをいじる程の元気があれば大丈夫だろう。




「はぁ…、屯所に戻るか」




土方さんは溜息を吐くと、沖田さんに肩を貸し、歩き出した。



私は前を歩く土方さんの背中を見つめる。




私の仇討ちに彼まで巻き込んでしまった。