記憶の桜 -栄枯幻世-



頭上から低い声がする。




この声は…。




「土方さん…?」




顔を上げた先には、目元をうっすら赤く染めた土方さんがいた。




「何で、そんな格好してんだ?」




「私にも分かりません…」




彼の問いに、私はふて腐れたように答えた。




私も好きでこんな格好してる訳じゃない。