記憶の桜 -栄枯幻世-



「行くぞ、総司」



「分かってますよ」



俺は中に入る為に、障子を蹴り飛ばした。



中では芹沢さんが寝ている。



――はずだった。



「やはり来たか…、土方に沖田」



「なっ…」



部屋の真ん中には芹沢さんが刀を抜き身にした状態で立っていた。



刀からは鮮血が伝い、畳に染み込んで行く。



奴の足元には、愛妾の梅が血まみれで事切れていた。