記憶の桜 -栄枯幻世-



外は雨が降っている。



着物を引きずらないように、歩くのが大変だ。



しかも、何故か空気が張り詰めている。



土方さんが厳しい顔をしているのはいつもの事だが、いつも飄々としている沖田さんまでもが厳しい顔をしている。



ふと、疑問が頭によぎる。



何故、新見さんが亡くなった直後ではなく、今になって芹沢さんを元気づけようとしているの?



そもそも、彼らは芹沢さんに反感を持っている。



それなのに、彼を囲う必要があるの―?