「おい、あんた」
「……」
ガラが悪いと思えるような声に感じた。また絡んでくるのかと振り返れば。
「こっちに女、来なかったか?」
そんな当たり障りないことを聞いてきた。
――油断させるつもりか?
一定の距離を空けたまま、男を見定める。
白髪だった。にしては若い。
――アルビノ?ああ、いやメガネしていないか。
ミナナの知識が正しければ、アルビノは視力が弱いはずで、日光をまともに浴びれないはず。髪以外の目や皮膚も色素が薄いはずだが、男に至っては健康体にも見えた。
「知らねえか。青い髪で、胸がデカイ、チビ女なんだが」
男はそれ以上進まず、立ち止まったまま、下げられた手のひらをこちらに向けていた。


