【血を流して人間だと知ろう】
「ただいまー」
「……」
ここはあなたの家ではないと彼に言いたかったが、その前に彼は目を見張る状態だった。
右腕を左手で押さえているが、血がだらだらと滴っている。
「え、血……って、あ、止血……」
珍しく動揺したミナナに彼の方が動揺しそうになった。
「刺された?あ、いや、撃たれましたか?」
「撃たれた」
「弾は?」
「まだ中に残っているかな」
思わず彼の頭を叩いたのは致し方がないが、そこに優しさを感じたのは彼でなくとも変わらないだろう。
心配されている。という事実ができあがり、彼は高揚感に包まれた。
「とりあえず、服を脱いでください」
救急箱を取りに行くミナナに従い、彼は半裸となった。
脱いだ服で傷口を押さえつけていれば、タオルを出される。


