心配しなくて良かったかと、ミナナの口が緩む。
呆れてしまったと言えばそうだが、いつも通りの彼に安堵もした。
だから笑った。
知らずと笑った。
「ミナナに一番似合う顔だね」
故に彼が言う顔にも理解できないミナナであったが、相も変わらずこの人は綺麗に笑うなと思った。
どこまでも自然に。
どこまでも純粋に。
どこまでも聡明に。
「もう、ミナナしか要らないよ」
偽りない愛を吐く。
雨に体温が持っていかれているはずなのに、それでも彼には温もりがある。
内側――凍る心を溶かすような手(言葉)。
「私も、あなただけでいいですよ」
今のところと名のつくが、そうであるのに変わりない。
このまま一緒にいてもいいと思い、一緒にいたいと願えたんだ。


