ミナナがここに来たのは偶然に近かった。
彼に用事があり連絡。ミナナからの連絡ならば必ず出る彼だが、その時は三回ほどかけてやっと繋がったのだ。
用事があり出られなかったのかと聞けば、意識なかったと言った彼。
正直者は嘘をつかず、不審に思ったミナナが聞けば、奇襲くらい、リンチされ。なんとかやった奴らを皆殺しにしたあとに出てきたが、体力がなくなり意識を失っていたということ。
目眩がした。同時に怒り。珍しく声を荒げて、来るのをしぶる彼に居場所を聞き出し、ここに来たのだ。
ここに来るまで、会ったら傷口に塩でも塗ってやろうとも怒っていたのに、あまりの死に体ぶりに怒りがすうと抜けた。
代わりに別の感情で埋まるのだ。


